カマンベールチーズには中温菌4種の混合乳酸菌スターターと、カビスターターとしてペニシリウム・キャンディダムが、よく用いられますが、性質の違う菌が種々ありますので、状況に応じて選択します。
乳酸菌スターターは、厳重な管理のもとに培養したものを、原料乳の1.0〜2.0%添加。カビスターターは、市販の凍結乾燥品を使用すると取り扱いが容易で、前日に滅菌水に混ぜて充分撹拌したものを冷蔵して置き、原料乳に添加。カビスターターを原料乳に添加せず、加塩後のチーズに噴霧する製法もあります。スターター添加後は原料乳を充分撹拌します。
原料乳がpH6.3〜6.4になった時、レンネットを添加します。レンネットの力価によって凝固の進み具合が異なるので、35〜50分後に理想の硬さになるよう、添加量を調節します。
動揺させないようにして35〜50分間、乳が凝固するのを待ちます。
目標の硬さに凝固したのを確かめ、乳を1.5〜2.0cm角の立方体に切断。その後、ホエイを分離させ排出を促すため、45〜50分間静置します。
型詰めに適した硬さにするため、分離したホエイを排除する工程。カマンベールチーズでは、全体量の40〜50%を取り除きます。