4〜5日後、空気を流通させてカビの発育を助けるため、 直径2〜3mmの針をチーズの一方の水平面からもう一方の水平面に突き通して穿孔します。条孔数は直径20cmのチーズの場合で50本程度。 穴が大きすぎるとカビが好ましい模様に発育しないことがあります。
チーズを温度約10℃湿度90〜95%の室内に移し、約3カ月間熟成させます。チーズは窪みのある棚に条孔が水平になるように置き、時々位置を変えてカビの発育を促し、表面にぬめりを生じて穴が塞がれた場合は拭き取ります。熟成完了後のチーズの水分は41〜43%。断面は白と青緑色の美しい大理石模様となります。
熟成を終えて青カビが正常に発育したチーズは、表面を洗浄するか、または削って整形します。
円柱状もしくは分割したチーズをアルミ箔や樹脂フィルムで包装します。
ブルーチーズ特有の風味成分を醸成するため温度5℃で後熟成させることもあります。期間は通常、1カ月程度です。
ブルーチーズは、 特有の刺激的な味や香り、カビの発育状況や色といった官能的品質が特に重視されますから判定には相応の技量が求められます。また、簡易包装する場合が多いので、賞味期間中の熟成の進行、水分蒸発などにも配慮した検査が必要です。