チェダーチーズにはラクトコカス クレモリス単独もしくはラクトコカス ラクチスとの混合スターターを用いるのが一般的で、ロイコノストック シトロボラムを組み合わせることもあり、バクテリオファージに対する感受性の異なる菌株を数種用意して入れ換えながら使用するとファージ汚染の予防になります。また、チェダーチーズでは工程中の酸生成が特に重要なため、活性の高いスターターが求められます。添加量は原料乳の1〜2%。添加後、撹拌します。
カルシウムイオンを補い、レンネットの凝固作用を助けるため原料乳の0.01〜0.02%の塩化カルシウムを添加します。
添加してから約30分後にカッティングできるよう、市販品の場合で原料乳の 0.003〜0.004%のレンネットを煮沸冷却した不純物の無い軟水に溶解し濾過して添加します。添加後は3〜5分間、撹拌します。
チーズバットに蓋をしてバット内が動揺しないよう、30分程度静置します。
凝固した乳が目標の硬さになったのを確かめ、8mm間隔のカードナイフを水平、垂直の順に操作してカードを切断します。カッティング直後のカードは軟らかく壊れやすいので5〜10分間静置し、この間にホエイから試料を採取して酸度を測定します。ホエイ排除完了までの工程は、この時の測定値を基準に行いますから正確に測定しなければなりません。静置後の撹拌は、約10〜15分間。始めは緩やかに、カードが収縮し表面に膜ができてきたら速度を速めます。