バット内の温度を確認し、原料の0.5〜1.0%の乳酸菌を添加。バクテリオファージによる汚染を防ぐため、混合菌スターターを用いるのが一般的で、厳重な管理のもとに培養したスターターを添加した後、撹拌します。[ショートセットの場合の添加量5%]
スターター添加時の温度を保ちながら、通常力価のレンネットを0.00005〜0.003%添加します。クリームチーズの製造は酸による凝固が主体。微小カードの発生と成分損失を防ぐため、レンネットを補助的に使用しますが、添加量は最少限にとどめます。粉末のレンネットを殺菌冷却した水で10〜40倍に希釈し、添加後は撹拌します。
温度20〜22℃を維持したまま、バット内の原料が乳酸酸度0.7〜0.8%またはpH4.6〜4.8に達するまで静かに置きます。pHが高すぎても低すぎても品質低下のもとになるので正確さが重要。[ショートセットの場合は温度31℃で5時間静置]
目標の乳酸酸度またはpHに達したのを確認してからステンレス製のカードレ−キもしくはバット付属の撹拌機で穏やかに撹拌し、カードを破砕します。
pH4.6〜4.8では、液体と思われるほど軟らかい状態ですが、濾紙かチーズクロスを敷いた漏斗で濾過するとカードの存在が確認できます。