ZAO_CHEESE_FACTORY
ナチュラルチーズ製造技術マニュアル
財団法人 蔵王酪農センター
クリームチーズの作り方
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クリームチーズ製造工程の流れ
共通工程-1 詳細
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共通工程-2 詳細
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共通工程-3
13. 加温(クッキング) その他のチーズ
解説

穏やかに撹拌しながら、35〜40℃の温水を原料の2分の1から等量加え、同時にチーズバットのジャケットの温度を上げて、ホエイ分離を促します。1〜2時間かけてバット内の温度を52〜55℃まで上昇させるのが一般的で、製造規模や設備によって条件は異なります。ジャケットの温水が75℃以上になると加熱臭のもとになるので注意が必要。原料に温水を加えない製造法もありますが、温水を25%以上加えることにより、ホエイの分離促進の他、発酵臭を少なくして風味を向上させる利点があります。

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14. ホエイ排除 その他のチーズ
解説

カードが目標の硬さになった時、ホエイを排除します。クリームチーズのホエイ排除には、布袋を用いる方法とカードセパレーターを使用する方法とがあります。

●布袋によるホエイ排除
バット内のカードとホエイを10〜20等分し、ナイロンやモスリンなどの袋に詰めて口を紐で縛り、吊り下げ、重り載せ、機械圧搾、などの方法でホエイを排出。常温で行う場合と、低温(冷蔵庫内)で行う場合とがある他、袋詰めの前に一部のホエイを排除したり、冷却したり、種々の製法があります。

布袋によるホエイ排除-図
解説

排除する時間は3時間から一晩。製法により異なりますが、常温で行う場合は品質保持の観点から短時間で終えるのが好ましく、 レンネットを使用しない場合やカッティング時のpHが低い場合なども、排除速度が遅くなりがちなので、圧搾で矯正します。 使用後の布袋は冷水ですすぎ、洗浄、浸漬殺菌後によく乾燥させて、汚染を防止しなければなりません。

●カードセパレーターによるホエイ排除
主に大規模工場で行われる製法。凝固した乳から固形分を取り出して、その後の工程に自動的に移行できるため、時間と労力が大幅に軽減されますが、多額の設備費と機械の適切な保守管理、入念な衛生管理が求められます。

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15. 予備圧搾(ディッピング) 工程ナシ その他のチーズ
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16. 型詰め(モールディング) 工程ナシ その他のチーズ
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17. 加塩 その他のチーズ
解説

カードを溶解装置に移し、食塩0.5〜1.0%と、安定剤として0.30〜0.35%の粉末ローカストビーンガムを加えて強く撹拌しながら温度が75〜85℃になるまで加熱します。
クリームチーズには、組織をきめ細かくし口当りを滑らかにして保存性を高める安定剤が不可欠。アイリッシュモス、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナンなど種々ある中から適したものを選びます。
[コールドパック法では、カードに食塩と安定剤を添加後、加熱せずに金属製の混合機で2分間混合。この場合、混合時間の超過は組織などに悪影響を及ぼすので注意。また、微生物管理には特に注意が必要です。]
添加と混合を終えた時点で成分を検査し、目標の成分値と異なる場合は、標準化ミックスで調整します。

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個別工程 詳細
完成
クリームチーズ画像
クリームチーズ

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